投資をする中で、リバランスを行うことで価値のあがったもので価値の下がったものを買う。
リバランスによって、何もしない状況よりも暴落時の被害は小さく回復も早い。
まあ、本当のような気もしつつどの程度効果があるのかは分かりません。
だってまだやったことないから。
でもシミュレーションすることはできる!今後円高が予想されるので、とりあえずドル円でやってみます。
【想定】
①資金は1000万円
②資産バランスは円建て:ドル建て=50:50
③現時点は1$=150円
よって開始時は500万円と33,333$を保有していることとする。
④円高が進み、1$=90円になったのち、最終的に元の1$=150円に戻るとする。
【リバランス無しの場合】
縦軸に資産(円換算)、横軸に1$の価値を示します。
上記想定の④はグラフ上では150⇒90⇒150という推移を取ることになります。
リバランス無しの場合、資産は元の状況に戻ればそのまま。ここまでは分かる。
ではリバランスを行った場合はどうなるでしょう?細かく行う場合と、荒く行う場合も比較します。
【リバランスを1$ 10円変わるたびに行う場合(細かくリバランスするイメージ)】
元の1$=150円に戻った場合、11万円資産が増えています。ムム、本当に資産が増えている。意外といいじゃないか。
【リバランスを1$ 30円変わるたびに行う場合(時々リバランスするイメージ)】
元の1$=150円に戻った場合、35万円資産が増えています!
【リバランスを1$ 60円振れた場合に実施(底値でリバランスした場合)】
元の1$=150円に戻った場合、66万円資産が増えています!
こうして見ると、細かくリバランスしようが、荒くリバランスしようがいつやっても資産は+になるのでリバランスした方がいい!
という結論かと思いましたが、私は見逃さない!
最後に上記条件を全部重ねたグラフを示します。
【全条件を比較してみる】
黒線がリバランスを実施していない状態の推移となり、いずれももとに戻った際には資産が増えていましたね。
しかしグラフをよく見ると、細かくリバランスした場合は黒のリバランスをしていない状況より資産が減っている期間が存在するんですよね。
しかも荒くリバランスした場合よりもその期間が長い。底値でリバランスした場合は、いずれの期間においてもリバランスをしない場合より資産が増えているので問題なさそうです。
つまり状況が元に戻る場合はリバランスさえ実施すれば必ず+になるが、
元の状況に戻らない場合、例えば1$=150円の今が最も円安で将来は1$=110円程度で留まる場合などは、細かくリバランスしすぎると逆に損することになる!
まあこれはドル円の話なので片方上がれば片方下がるので上記結論になります。
株と債券などのリバランスの場合、株価が基本右肩上がりという仮定ならばいずれ資産は増えるのでしょうが、どちらにしてもリバランスはあまり細かくしすぎないほうが良さそうです。
ここで参考にGPIFのポートフォリオを示します。これを見ると意外と乖離許容幅が大きめに設定されているように見えますね。
これはやはりある程度乖離が大きくなってからリバランスするということでしょうか?
なんにせよ今回自分でグラフを書いて少なくとも今後起こるであろう円高については焦ってリバランスしないほうが良いというのを自分なりに整理することができました。
今回書いた内容は多分当たり前のことでしょうか、自分で計算することで自分なりに納得してかみ砕いて吸収できたので良かったです。
私の場合は円高に振れる可能性を、例えば1$=100円までと想定すると125円で一回、100円で一回程度のリバランス実施を考えればいいかな…
どこまでの円高を想定するかは人によって異なるので、リバランス実施のタイミングは各自の読みやリスク許容度によって変わるのでしょうね
今後アメリカの金利下げ、日本のゼロ金利緩和などが重なれば円高の波は来るので、資産が目減りしてしまいますが、あまり目先の増減に焦らず120円まで行ったらリバランスして傷を抑えるか!って感じでドーンと構えて推移を見守ろうと思います。
皆さん、適度のリバランス実施はダメージを抑え、資産を増やす可能性もあるので将来に備えて計画しておきましょう!
GPIFの乖離許容度とかは自分のPFの参考にしてもいいかもな…