
退職という人生の大きな選択を前にすると、「45歳で本当に仕事を辞めて大丈夫なのか?」という不安は、誰しも一度は頭をよぎるものだと思います。
FIREという考え方に興味を持ちつつも、実際に会社を辞める判断となると、感覚や勢いだけでは踏み切れません。
そこで今回は、Excelを使って前提条件を一つずつ変えながら、利回り別・生活費別に将来の資産推移をシミュレーションしてみました。
会社を辞める判断を考えている方、FIREを現実的に検討したい方に向けて、できるだけ分かりやすく整理しています。
退職という人生の大きな転機を前にすると、人は「本当にこの決断で大丈夫なのか?」と自問します。
将来を完全に予測することはできませんが、現状をもとにシミュレーションすることで、少なくとも心の準備を整えることはできます。
不安を抱えたまま進むより、考え得るリスクと数字を一度テーブルに並べておきたい。これはごく自然な感情だと思います。
そこで、将来の資産推移をグラフ化してみることにしました。
まず前提条件として、以下の項目を設定します。
① 会社を辞める年齢
② その時点での資産額
③ 月々の生活費
④ 運用利回り
⑤ 年金受給額(年間)
⑥ 年金受給開始年齢
⑦ 退職一時金
⑧ 確定拠出年金残高
⑨ 確定拠出年金の運用利回り
⑩ 確定拠出年金の受取開始年齢
⑪ 退職時に必要となる一時的な支出
①②③④は必須条件です。
⑤⑥は年金受給開始後、生活費の一部を賄えるようになるため欠かせません。
⑦⑧⑨⑩は将来的に資産へ合流する要素として設定しています。
⑪は、退職直後に発生する現金支出を見落とさないための項目です。
これらに、私自身の状況を当てはめると以下のようになります。
① 退職年齢:45歳
② 資産:5,800万円
③ 生活費:月20万円
④ 運用利回り:年3.0%
⑤ 年金受給額:年120万円(仮)
⑥ 年金開始:65歳
⑦ 退職一時金:800万円
⑧ 確定拠出年金:600万円
⑨ 運用利回り:年3.0%
⑩ 受取開始:60歳
⑪ 退職時使用金:2,120万円
⑪の内訳は、両親との旅行費用、生活防衛費3年分、住宅購入資金です。
ここで重要なのが、退職直後のリスク管理です。
FIREで失敗する確率が高いのは、退職直後に不況が重なり、資産の取り崩しが発生した場合 だと言われています。
初期に資産が減ると、その後市場が回復しても元の水準まで戻らず、計画全体が崩れる可能性が高まります。
そのため今回は、3年分の生活防衛費を確保し、運用資産には手を付けない前提でシミュレーションしています。
▼ シミュレーション結果(図表)
①年利3.0%計算⇒年利3.0%でも、意外と成立する結果になりました。

②年利4.0%計算⇒年金受給開始後は資産が増え続ける結果になりました。
この場合、生活費を増やしたり、人生を楽しむ支出に回す余地も十分にあります。

③年利2.0%計算⇒これはさすがに不安は残ります…

④年利2.0%+生活費を月2万円抑える計算⇒意外と持ちますね。
生活費の調整が将来に与える影響は、想像以上に大きい と実感しました。

これらを踏まえると、当初掲げていた「6,500万円」「新NISA満額」という目標に固執する必要はなさそうです。
むしろ、時間と健康があるうちに人生を使う方が合理的だと感じるようになりました。
両親の了承と自身の健康確認が済めば、退職に向けた準備は整っていると言えます。
社会の「当たり前」から一歩踏み出す時期が、静かに近づいているのだと思います。
